ジャンル:薬学系SF、2001年宇宙の旅系SF
監督:リュック・ベッソン
主演:スカーレット・ヨハンソン
見どころ
スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』のラストが意味不明だった人は、こちらを合わせて見ることをオススメします。
生命体の「認識力」と「情報処理能力」が高度になるとどうなってしまうのか?
を映像にしたものです。
本作への批判として、
「『ヒトは脳を10%しか使っていない』という理論は否定されている」
というものがあります。
しかし、この映画で楽しむべきところはそこではありません。
実際、「現在の神経科学では、脳が10%しか使われていないというのは嘘だ」ということをこの映画の製作者側は知っていたと思しき描写が多いからです。
おそらく、一般大衆には「ヒトは脳を10%しか使っていない」を聞いたことがある人が多いから、それを話のきっかけに使っただけのように思います。
脳を何%使っているか? ということではなく、絶対的なレベルでの認知能力と情報処理能力を高めていくことによる、「世界の見え方」や、心身の合一性の問題がテーマなのです。
こう言ってはなんですが、頭の良い人と凡人との差を映像で示しているとも言えます。
両者は一見同じように見えますが、物事の捉え方がまるで違うのです。
『2001年宇宙の旅』のラストに登場する謎の胎児「スターチャイルド」とは、本作におけるラストの主人公ルーシー(スカーレット・ヨハンソン)が到達した境地と同じものです。
そういう意味では、本作を見てから「2001年宇宙の旅」を見ると理解しやすいかもしれません。
名言
混乱を作るのは無知
コメント