ジャンル:運送業系SFホラー
監督:リドリー・スコット
主演:シガニー・ウィーバー
見どころ
Amazonや楽天といった通販サイトが一般的になった昨今、
運送業や配送業にかかる負担は非常に大きくなっています。
今ではブラック企業の一翼を担っていると言っていいでしょう。
「エイリアン」は、1979年の段階で運送業者のブラック企業化を予見していた映画です。
ロジスティクスと言えば「物流」を指しますが、本来は軍事用語「兵站(補給路)」です。
ロジスティクスは企業・組織にとって非常に戦略性の高い活動なのですが、
運送業も補給部隊も、なぜか見下されやすい仕事でもあります。
顧客や本部の都合に振り回されやすい割に、たいした装備も保証もないまま放り出される職場なのです。
そんな職場では鬱屈したフラストレーションがたまります。
しかし、それには事ある毎に「契約上は断れない」「法律で定められている」などと押さえつけられます。
これでは佐川急便が荷物を放り投げたり、郵便配達員が手紙を捨てる気持ちも分かるというもの
「エイリアン」は、輸送船ノストロモ号が「シグナル」を受信するところから始まります。
シグナルを受信したノストロモ号は、船のコンピューターの判断で進路変更。
その調査に向かったところから地球外生命体(エイリアン)との戦いが始まります。
しかし、このシグナルも船のコンピューターの判断も、最初から仕組まれていたことでした。
エイリアンという一攫千金の商品を安価に捕獲するため、ノストロモ号とそのクルーは利用されたのです。
さしずめ、Amazonプライムという利益を得るため、ヤマト運輸の現場が大混乱になったようなものです。
利益のためには現場の安全を無視する。
それがロジスティクス業界にはびこるブラックさと言えます。
もっと現場に報いる思想や方針が必要です。
そんなロジスティクスの重要性を考える上で、有益な映画と言えます。
名言
エンジンルームは大事な場所なのに誰も下りてこねぇだろ。ボーナスも半分だし、現場をなめてやがるんだ。
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