ジャンル:地球惑星科学系SF、宇宙科学系SF、物理学系SF
監督:クリストファー・ノーラン
主演:マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ
見どころ
宇宙とか物理学の授業がまったくのチンプンカンプン、という人はぜひこの映画を見ておきましょう。
SF映画の傑作として名高い「インターステラー」は、ただ眺めているだけで1つの講義を受けたような気分になれます(上映時間は長いけど)。
映画は主人公のクーパー(マシュー・マコノヒー)が飛行機墜落事故を起こしそうになる夢から始まります。
この「最初の夢」が大きな伏線となっているので、映画を見る際は覚えておいてください。
どうして主人公はこんな夢を、あの家で見たのか?という点です。たんなる予兆ではありません。
この物語は、異常気象に見舞われた近未来の地球。人類は滅亡の危機に晒されています。
それを解決するため、別の星に人類を移す「ラザロ計画」というプロジェクトを遂行するというもの。
超未来ではなく近未来のお話なので、設定がかなり現実的なところに落ち着いているのが良いところです。
宇宙科学を感覚的に理解するのにうってつけの映画です。
宇宙船やその挙動・操作についても、科学的な考証がしっかりされてあります。
遥か遠い銀河の彼方を旅するためには、ジェットエンジンでは実現不可能です。
なので、ワームホールを通らないといけないことになっています。
「ワームホールとはどういうものか?」という説明もここで成されます。
一行がワームホールを抜けると、そこには巨大なブラックホールが待っています。
ここで「ブラックホール(重力)の影響を受けると時間が歪む」という問題が生じます。
相対性理論を少しだけかじることが出来るんです。
そして、時間が歪むことによって、どんな問題が起こるのか?
という点も、軽いタッチのSF映画とは違い重厚に描かれますし、
逆に、宇宙船が航行できなくなったことを解決するために、
ブラックホールを利用して別の惑星に移動する方法も展開されます。
ここでサポートロボットのAIがつぶやく、
「運動の第3法則 前に進むには何かを後ろに置いていかなければならない」
は印象的ですね。
情報量が非常に多い映画なので、字幕版よりも吹き替え版をオススメします。
その方がカットされているセリフが少ないですし、サポートロボットのAIの存在感が際立ちます。
この映画のキーマンは、あのAIですので。
「時を越える」とはどういうことか?
それを物理学的、かつ、ドラマティックに見せてくれる良質なSF映画です。
名言
相対性理論はこの際、無視しよう
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