つまらない講義を楽しくする工夫|第1回 授業中に質問する

出席方法

教員側も一番求めているのが「学生からの質問」

授業中に手が挙がることほど、教員が喜ぶ瞬間はありません。 
嘘だと思っている君。
授業前とか授業後に、先生に聞いてみてください。
命をかけても、神に誓ってもいい。
10人中9人の先生が、

「嬉しい」 

と答えます。

相手が嬉しいと思っていることをやらない手はありません。
先生からの君への評価はバツグンに上がるし、
君だって授業中に眠くならなくなります。

なんなら、君がつまらなそうにしてたり、眠そうな態度を取り始めたら、
教員の方が「自分の授業に問題あり」と思い始めます。

学生が授業を「つまらない」と思う理由の一つが「教員からのリアクションがない」

授業期間の最後の方で「授業評価アンケート」を書かされたことがありますよね。
そこで「評価の低い授業」「つまらない授業」の典型が、
「教員からのリアクションがない」
という授業です。
別の言い方にすれば、
「聞いているだけの授業で退屈」

その感覚は人間誰しもが同じこと。
実際、教員も同じことを考えているんです。
だから教員も「学生からの質問」という「リアクション」がほしいんですよ。

お互いの利益ために、授業中に「質問」をしてあげよう

退屈な授業にならない工夫をしている教員は、その点を考慮しています。
でも、教員だって人間です。
「授業を楽しくする工夫」をきちんと実践できない人もいます。

だったら、君たちが率先して授業を楽しくすればいいんです。
その方がお互いのためじゃないですか?

教員に「もっと楽しい授業をしてほしい」と要求するのもいいですが、
「リアクションがある」
という状況を自分から作る方が話が早いです。

質問しやすい状況を作ろう

そうは言っても「質問」しにくいのが人間というもの。
特に日本人や日本の大学の学生は「授業中の質問」を避けたがります。
外国人教員の方々も、日本の大学生の受講態度について不満をよく漏らします。
海外の大学の授業は「学生から質問がくる」が前提となって進行することが多いようです。

「日本の大学生は質問しない」
これは結構有名な話なのでネットでググればいっぱい出てきますが、
その一つとして留学経験者の記事がこちら↓
アメリカの大学生の勉強事情 留学生が感じた日本人との3つの違い

だけど、そんなこと言ってても仕方がないでしょ。
っていうのが私の意見。だって、学生に限らず日本人全般が質問できないんだから。

なので、以下の工夫をしましょう。きっと質問しやすくなるはず。

友達と一緒に質問することを打ち合わせながら楽しむ

一番ハードルが低くなる方法です。

赤信号、皆で渡れば怖くない。
恥をかくのも一蓮托生。

なんだか子供じみた作戦だと思うかもしれませんが、
先生への授業中の質問を何人かで集まって、
ワイワイしながら(うるさくならない程度に)相談して
その中の誰かが思い切って声を出してみる、というもの。

そういうのを何回かやっているうちに、
徐々に発言することへの抵抗感はなくなっていきます。

「あいつら調子に乗っている」
と思われるかもしれませんが、
「あの一角に座っている集団は面白い」
と評判になるし、本気で君たちを嫌がったりしませんよ。

教員から一番近い席に座って、手を挙げずに発言・質問する

「手を挙げる」という行為が質問へのハードルを高くしているのです。
なので、他学生に聞こえないような、つぶやく声で発言しても教員に聞こえる場所に陣取りましょう。
それで質問へのハードルはグンと下がります。
友達と一緒に座っておけば、さらに質問は楽になります。

あらかじめ教員に「質問します」と相談、宣言しておく

授業前にあらかじめ宣言しておけば、質問することが義務のようになります。
ダイエット宣言するようなものですね。
自分を追い込んでいくことで、質問へのハードルを下げようという戦術です。

これには副次的な効果があり、あらかじめ宣言しておけば、
授業中、教員の側から君に質問しやすい状況を作ってくれることがあります。

学生が質問しやすくなるためのインフラを用意してもらう

大学教員も、学生が質問しやすくなる工夫をしたいと思っています。
でも、労力をかけて質問が出やすくなる仕掛けを用意するのも面倒と思っている先生が多いのもたしかです。

であれば、「質問しやすくなるようにしてください」と教員や大学に要求しましょう。
例えば、こんな取り組みをしている大学教員がいます。

「ニコ動的講義」が生み出す、教員と学生のシンクロ(京都大学高等教育研究開発推進センター)
ニコニコ動画の「コメント」のように、授業中のスライドに学生からのコメント(質問や発言)が流れる仕組みを使っている例です。
こんな感じです↓

https://www.highedu.kyoto-u.ac.jp/connect/topics/mizuhara01.php

他にも、名古屋大学助教授だった作家の森博嗣氏は、授業中に質問が出ないことを前提として、
授業後のリアクションペーパー(授業内小レポート)に成績評価として質問を書くことを義務付け、
次の週に、全ての質問に回答する方法をとっていたとのこと。
それら質問・回答集が書籍で出版されているくらい「面白い」取り組みです。

質問することで、授業や教員の話している内容に興味が沸く

質問するためには、その授業で先生が何を伝えたいのか咀嚼しなければいけません。
質問内容を考えることは、最初は面倒くさいし難しいかもしれませんが、
それだけ勉強になることでもあります。

むしろ、Fラン大学などと揶揄されている学生は、学力で劣ったとしても、
「質問力」で他大学の学生を凌駕できる可能性もあります。

学力よりも「質問力」が重要視されている現代社会。
普段の授業でそれを鍛えない手はありません。

   

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