追憶の森(2016年)

映画

ジャンル:イタコ系ドラマ、ヘンゼルとグレーテル
監督:ガス・ヴァン・サント
主演:マシュー・マコノヒー、渡辺謙

見どころ

ネタバレになっちゃうかもしれませんが、これは「イタコ」の話です。

主人公アーサー(マシュー・マコノヒー)は、いろいろツラいことがあったので、
日本で、しかも富士山の麓の樹海(青木ヶ原樹海)で自殺するために来日します。

どうして日本にまできて、しかも富士の樹海で自殺するのかと言うと、
ウィキペディア情報によれば、監督のガス・ヴァン・サントが、
「日本を舞台に撮影したかった」からとのことです。

手段が目的になっている映画のため、設定にいろいろ無理があります。
案の定、カンヌ映画祭の上映ではブーイングを浴びたようです。

しかし、おそらく監督、もしくは脚本家の方は、
日本のイタコ文化に少し興味があるのでしょう。
日本の霊魂や生死観のテイストを加えたものになっています。

そして、主人公を宗教(キリスト教を含む)に関心の低い「科学者」とし、
彼が経験した、妻との死別の浄化が描かれるのです。

イタコ役の渡辺謙は、最初から明らかに怪しく、胡散臭い。
そんな姿は、まさにイタコです。
初見で「何だコイツ。幽霊なのか?」と思ったら、
そのまま気持ちよく走り抜けてくれました。

主人公が問いかけると、流暢な英語で状況を解説&トークを返してきます。
ところが、「大事なメッセージ」は日本語なのです。
これもまさにイタコです。
イタコは外国人の魂を下ろしても、地元の言葉で話すものですから。

そういう意味では、主人公の勤務先の学生、グッジョブ!といったところ。
彼に日本経験がなければ、ずっと意味不明なメッセージを受け取ることになっていました。

残念な映画ではありますが、見どころが無くはないんです。
主人公アーサーと、イタコの渡辺謙が、焚き火を前にして話す会話です。

相手にバレないよう、感謝されないようにして行う「思いやり」。
妙な照れくささと、意地の張り合いが作り出す無意味な夫婦の「ゲーム」。
そんなことを繰り返しているうちに、妻は帰らぬ人になってしまう。
自覚できているはずなのにやめられない、この珍妙な振る舞いとバカバカしさは、
きっとまだ大学生には分からない人が多いと思います。

名言

ありがとう。世話になった。

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